ここ数年、テニススクールの受付に貼られる「テニスラケット 新作」のポスターを見るたびに、胸がざわつきます。
今の相棒もまだ使えるけど、「あの一球、ネットしたのはラケットのせいじゃないか?」って、つい道具のせいにしたくなるんですよね。
今年も例にもれず、新作ラッシュ。週末にショップをはしごして、いろいろ振らせてもらったので、完全に趣味レベルの感想ですが、印象に残ったモデルをゆる〜く書いてみます。
※この記事に出てくる製品名は、全部日本のAmazonの広告URLを貼ってあります。気になったらそのままポチっと見にいけます。
ヨネックス沼に落ちかけた新作たち
まずは安定のヨネックスから。
最初に握ったのが、ショップのど真ん中にドンと置かれていた
ヨネックス EZONE 100 2025。
振ってみた第一印象は、「あ、これずるい」でした。
ちょっとテイクバック遅れても、面が勝手に戻ってくれる感じで、いつもの自分よりボールが深く飛んでくれるんですよね。
フォームが雑でもそこそこ何とかしてくれる、社会人にやさしいラケットというか。
一方で、いつもより軽めが好きな人向けにおすすめされたのが
ヨネックス EZONE 100L 2025。
こっちは「とにかく楽して振りたい」系。ダブルスでラリーが長引いても、肩が悲鳴をあげにくそうな軽さでした。
「中級以上ならこっちも」と出してもらったのが
ヨネックス EZONE 98 2025。
正直、これをちゃんと使いこなせる自信はあまりないんですが、決まったときのフラットドライブの伸びが気持ちよすぎて、危うく見栄買いしそうに。
自分の実力と財布をなだめて、何とか踏みとどまりました。
フェイス大きめで安心感がほしい人には
ヨネックス EZONE 105 2025。
試し打ちしてみると、少しトップライトで振り抜きやすくて、「昔部活でやっててブランク長いです」という人にちょうどよさそうな、やさしい飛び方をしてくれました。
ガチ勢向けに勧められたのが
ヨネックス EZONE 100 TOUR 2025。
これはもう、完全に「打ち抜きたい人用」。
重さがしっかりあって、体力に自信のない私は数ゲームで腕がプルプル。
でも、フルスイングでストレートを抜いたときの爽快感は、この日いちばんでした。
デザインでときめいたのは
ヨネックス PERCEPT 100 MIDNIGHT NAVY 2025 と
ヨネックス VCORE 100 2025。
特に前者は、夜のコートで映えそうなカラーで、「実力以上のラケット持ってない?」って言われそうな“玄人っぽさ”があって危険です。
バボラの新作でパワーとスピンに酔う
次にバボラコーナーへ。
「とりあえずこれ振ってみて」と渡されたのが、ド定番の最新モデル
バボラ PURE DRIVE 2025。
一球目から「え、こんなに飛ぶの?」ってぐらいボールが伸びる。
普段ネットに引っかけているバックハンドが、ベースラインぎりぎりまでスーッと飛んでいって、ちょっと感動しました。
ただ、調子に乗って振り回すとアウトも増えそうで、「試合になったら暴発しないか…」と少し不安も。
テニス仲間が「芝コートで打ってみたい」と言っていた
バボラ PURE DRIVE WIMBLEDON 2025 は、
見た目の特別感もあって、コレクション欲を刺激されました。
正直、実力よりブランドに惹かれてしまう一本。
やさしめ路線では
バボラ EVO DRIVE 2025。
軽くて、スイートスポットが広い感じがして、「週一スクール+たまにゲーム」くらいの人にはかなり親切な印象でした。
コントロール寄りが気になって、打ち比べたのが
バボラ PURE STRIKE 100 2025 と
バボラ PURE STRIKE 100 16×20 2025、
それから
バボラ PURE STRIKE 98 16×19 2025。
100平方インチの2本は、どちらも「ちゃんと振ればちゃんと返してくれる」真面目な性格。
98平方インチのほうは、ミスするとすぐ分かるシビアさがあって、上級者に持っていかれそうな雰囲気でした。
軽量版の
バボラ PURE STRIKE LITE 2025 は、
若い頃だったら即買いしてたかも…というくらい、取り回しが良くて懐かしい感じの打ち心地。
スピン派には
バボラ PURE AERO 2025 と
バボラ EVO AERO 2025。
純正AEROは「とにかくグリグリ回したい人向け」で、EVOのほうは「そこまで鬼スピンじゃないけど、ちょっとボールを落としたい」レベルにちょうどいい感じでした。
ヘッドの新作は“中二病”をくすぐるカッコよさ
次にヘッドのコーナーで目を引いたのが、カラーリングが渋い
ヘッド GRAVITY MP 2025、
ヘッド GRAVITY TOUR 2025、
ヘッド GRAVITY PRO 2025 の3兄弟。
MPは、素人の自分でも「これなら試合で使えそう」と思えるやさしさがありつつ、
TOURとPROになると、「本気の人が黙々と球出ししている画」が似合うストイックさ。
GRAVITYシリーズは、コートで持ってるだけで「お、この人やってるな」感があるのがズルいところです。
スピード系で試したのは
ヘッド SPEED MP 2024 と
ヘッド SPEED PRO 2024、
そして限定っぽい雰囲気をまとった
ヘッド SPEED PRO LEGEND 2025。
SPEED MPは、攻撃も守備もバランス良くこなせる万能タイプで、正直これ一本で全部済む気もしました。
PROはさすがにハードで、「自称中級者」が背伸びして持つと、翌日肩が壊れそうな重み。
LEGENDは、とにかく“見た目”で欲しくなる一本でした。
ちょっとポップで楽しい打感だったのが
ヘッド BOOM MP 2024。
フレームがしっかりしてるのに、インパクトがマイルドで、「テニスを楽しむ」って言葉が似合うタイプ。
友だちとわいわいダブルスする日の一本にしたくなりました。
ウイルソンとプリンスで迷いはさらに深まる
最後にウイルソンとプリンス。
まずウイルソンは、打つ前から憧れていた
ウイルソン BLADE 100 V9.0。
「競技志向の人が使うラケット」というイメージが強くて、長年遠くから眺めていた存在です。
実際に打ってみると、スイートスポットを外したときの情報量が多くて、「まだまだ練習しろよ」と言われている感じがしました。
でも、きれいに当たったときの気持ちよさは中毒性が高くて、ストイックに練習したくなる一本。
パワー寄りで気になったのが
ウイルソン ULTRA TOUR 98J V5.0 と
ウイルソン ULTRA 99 PRO V5.0。
どちらも「しっかり振れば相手コートに突き刺さる」タイプで、攻めたい人にはたまらないはず。
自分にはちょっとハードでしたが、「いつかこういうラケットを使いこなしたい」という目標にしたくなりました。
プリンスで印象的だったのは、しなり系の
プリンス PHANTOM 100 2024、
クラシカルな雰囲気の
プリンス PHANTOM GRAPHITE 100 2025、
そしてフェイス大きめの
プリンス PHANTOM GRAPHITE 107 2024。
どれも打感が柔らかくて、「昔ながらのラケットが好き」という大人のプレーヤーに刺さりそう。
特に107は、多少スイングが遅れても包み込んで返してくれる感じがあって、
「仕事帰りのクタクタな状態でも、これならまだ戦えるかも」と甘い期待を抱いてしまいました。
結局どのテニスラケット新作を選ぶのか問題
こうしていろいろ打ち比べてみて、改めて痛感したのは、
ラケット選びって「スペック表」より「自分の生活スタイル」との相性だな、ということでした。
- 週一しか打てないのに、ヨネックス EZONE 100 TOUR 2025 みたいなハードな一本を選んで、半年後に肘を痛めてしまう未来
- 逆に、バボラ EVO DRIVE 2025 みたいなやさしいモデルで、「あれ、自分って意外と上手い?」と勘違いしながら楽しく続けられる未来
どちらに転ぶかで、テニス人生の満足度がけっこう変わる気がします。
個人的には、「練習量も体力もそこそこ」の30代社会人なら、
ヨネックス EZONE 100 2025、
バボラ PURE DRIVE 2025、
ヘッド SPEED MP 2024、
プリンス PHANTOM 100 2024
あたりから試してみると、大きく外さないんじゃないかなと思っています。
とはいえ、最終的には「握ったときにニヤッとしてしまう一本」を選ぶのがいちばん。
この記事が、テニスラケット新作の海で迷子になった誰かの、ささやかな道しるべになればうれしいです。
テニスラケット新作に振り回される30代テニス好きの買い替え迷子体験
ここ数年、テニススクールの受付に貼られる「テニスラケット 新作」のポスターを見るたびに、胸がざわつきます。
今の相棒もまだ使えるけど、「あの一球、ネットしたのはラケットのせいじゃないか?」って、つい道具のせいにしたくなるんですよね。
今年も例にもれず、新作ラッシュ。週末にショップをはしごして、いろいろ振らせてもらったので、完全に趣味レベルの感想ですが、印象に残ったモデルをゆる〜く書いてみます。
※この記事に出てくる製品名は、全部日本のAmazonの広告URLを貼ってあります。気になったらそのままポチっと見にいけます。
ヨネックス沼に落ちかけた新作たち
まずは安定のヨネックスから。
最初に握ったのが、ショップのど真ん中にドンと置かれていた
ヨネックス EZONE 100 2025。
振ってみた第一印象は、「あ、これずるい」でした。
ちょっとテイクバック遅れても、面が勝手に戻ってくれる感じで、いつもの自分よりボールが深く飛んでくれるんですよね。
フォームが雑でもそこそこ何とかしてくれる、社会人にやさしいラケットというか。
一方で、いつもより軽めが好きな人向けにおすすめされたのが
ヨネックス EZONE 100L 2025。
こっちは「とにかく楽して振りたい」系。ダブルスでラリーが長引いても、肩が悲鳴をあげにくそうな軽さでした。
「中級以上ならこっちも」と出してもらったのが
ヨネックス EZONE 98 2025。
正直、これをちゃんと使いこなせる自信はあまりないんですが、決まったときのフラットドライブの伸びが気持ちよすぎて、危うく見栄買いしそうに。
自分の実力と財布をなだめて、何とか踏みとどまりました。
フェイス大きめで安心感がほしい人には
ヨネックス EZONE 105 2025。
試し打ちしてみると、少しトップライトで振り抜きやすくて、「昔部活でやっててブランク長いです」という人にちょうどよさそうな、やさしい飛び方をしてくれました。
ガチ勢向けに勧められたのが
ヨネックス EZONE 100 TOUR 2025。
これはもう、完全に「打ち抜きたい人用」。
重さがしっかりあって、体力に自信のない私は数ゲームで腕がプルプル。
でも、フルスイングでストレートを抜いたときの爽快感は、この日いちばんでした。
デザインでときめいたのは
ヨネックス PERCEPT 100 MIDNIGHT NAVY 2025 と
ヨネックス VCORE 100 2025。
特に前者は、夜のコートで映えそうなカラーで、「実力以上のラケット持ってない?」って言われそうな“玄人っぽさ”があって危険です。
バボラの新作でパワーとスピンに酔う
次にバボラコーナーへ。
「とりあえずこれ振ってみて」と渡されたのが、ド定番の最新モデル
バボラ PURE DRIVE 2025。
一球目から「え、こんなに飛ぶの?」ってぐらいボールが伸びる。
普段ネットに引っかけているバックハンドが、ベースラインぎりぎりまでスーッと飛んでいって、ちょっと感動しました。
ただ、調子に乗って振り回すとアウトも増えそうで、「試合になったら暴発しないか…」と少し不安も。
テニス仲間が「芝コートで打ってみたい」と言っていた
バボラ PURE DRIVE WIMBLEDON 2025 は、
見た目の特別感もあって、コレクション欲を刺激されました。
正直、実力よりブランドに惹かれてしまう一本。
やさしめ路線では
バボラ EVO DRIVE 2025。
軽くて、スイートスポットが広い感じがして、「週一スクール+たまにゲーム」くらいの人にはかなり親切な印象でした。
コントロール寄りが気になって、打ち比べたのが
バボラ PURE STRIKE 100 2025 と
バボラ PURE STRIKE 100 16×20 2025、
それから
バボラ PURE STRIKE 98 16×19 2025。
100平方インチの2本は、どちらも「ちゃんと振ればちゃんと返してくれる」真面目な性格。
98平方インチのほうは、ミスするとすぐ分かるシビアさがあって、上級者に持っていかれそうな雰囲気でした。
軽量版の
バボラ PURE STRIKE LITE 2025 は、
若い頃だったら即買いしてたかも…というくらい、取り回しが良くて懐かしい感じの打ち心地。
スピン派には
バボラ PURE AERO 2025 と
バボラ EVO AERO 2025。
純正AEROは「とにかくグリグリ回したい人向け」で、EVOのほうは「そこまで鬼スピンじゃないけど、ちょっとボールを落としたい」レベルにちょうどいい感じでした。
ヘッドの新作は“中二病”をくすぐるカッコよさ
次にヘッドのコーナーで目を引いたのが、カラーリングが渋い
ヘッド GRAVITY MP 2025、
ヘッド GRAVITY TOUR 2025、
ヘッド GRAVITY PRO 2025 の3兄弟。
MPは、素人の自分でも「これなら試合で使えそう」と思えるやさしさがありつつ、
TOURとPROになると、「本気の人が黙々と球出ししている画」が似合うストイックさ。
GRAVITYシリーズは、コートで持ってるだけで「お、この人やってるな」感があるのがズルいところです。
スピード系で試したのは
ヘッド SPEED MP 2024 と
ヘッド SPEED PRO 2024、
そして限定っぽい雰囲気をまとった
ヘッド SPEED PRO LEGEND 2025。
SPEED MPは、攻撃も守備もバランス良くこなせる万能タイプで、正直これ一本で全部済む気もしました。
PROはさすがにハードで、「自称中級者」が背伸びして持つと、翌日肩が壊れそうな重み。
LEGENDは、とにかく“見た目”で欲しくなる一本でした。
ちょっとポップで楽しい打感だったのが
ヘッド BOOM MP 2024。
フレームがしっかりしてるのに、インパクトがマイルドで、「テニスを楽しむ」って言葉が似合うタイプ。
友だちとわいわいダブルスする日の一本にしたくなりました。
ウイルソンとプリンスで迷いはさらに深まる
最後にウイルソンとプリンス。
まずウイルソンは、打つ前から憧れていた
ウイルソン BLADE 100 V9.0。
「競技志向の人が使うラケット」というイメージが強くて、長年遠くから眺めていた存在です。
実際に打ってみると、スイートスポットを外したときの情報量が多くて、「まだまだ練習しろよ」と言われている感じがしました。
でも、きれいに当たったときの気持ちよさは中毒性が高くて、ストイックに練習したくなる一本。
パワー寄りで気になったのが
ウイルソン ULTRA TOUR 98J V5.0 と
ウイルソン ULTRA 99 PRO V5.0。
どちらも「しっかり振れば相手コートに突き刺さる」タイプで、攻めたい人にはたまらないはず。
自分にはちょっとハードでしたが、「いつかこういうラケットを使いこなしたい」という目標にしたくなりました。
プリンスで印象的だったのは、しなり系の
プリンス PHANTOM 100 2024、
クラシカルな雰囲気の
プリンス PHANTOM GRAPHITE 100 2025、
そしてフェイス大きめの
プリンス PHANTOM GRAPHITE 107 2024。
どれも打感が柔らかくて、「昔ながらのラケットが好き」という大人のプレーヤーに刺さりそう。
特に107は、多少スイングが遅れても包み込んで返してくれる感じがあって、
「仕事帰りのクタクタな状態でも、これならまだ戦えるかも」と甘い期待を抱いてしまいました。
結局どのテニスラケット新作を選ぶのか問題
こうしていろいろ打ち比べてみて、改めて痛感したのは、
ラケット選びって「スペック表」より「自分の生活スタイル」との相性だな、ということでした。
- 週一しか打てないのに、ヨネックス EZONE 100 TOUR 2025 みたいなハードな一本を選んで、半年後に肘を痛めてしまう未来
- 逆に、バボラ EVO DRIVE 2025 みたいなやさしいモデルで、「あれ、自分って意外と上手い?」と勘違いしながら楽しく続けられる未来
どちらに転ぶかで、テニス人生の満足度がけっこう変わる気がします。
個人的には、「練習量も体力もそこそこ」の30代社会人なら、
ヨネックス EZONE 100 2025、
バボラ PURE DRIVE 2025、
ヘッド SPEED MP 2024、
プリンス PHANTOM 100 2024
あたりから試してみると、大きく外さないんじゃないかなと思っています。
とはいえ、最終的には「握ったときにニヤッとしてしまう一本」を選ぶのがいちばん。
この記事が、テニスラケット新作の海で迷子になった誰かの、ささやかな道しるべになればうれしいです。

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