H&Mデニムのサイズ感ってどうなの？ラフに語る「失敗したくないサイズ選び」

事情：H&Mデニムのサイズ感がよくわからない問題

ファストファッションが当たり前になって、オンラインでポチッと服を選ぶことも多くなったのに、H&Mのデニムだけは最後までサイズ感にドキドキさせられる存在だと感じている人が多いと思う。とくに海外サイズ表記のまま並んでいると、36とか38とかW28とか、頭の中で日本サイズに変換するだけでちょっと疲れてしまう。レディースなら細身のシルエットが多いぶん、H&M デニムレディースのサイズ感を読み違えるとウエストが入らなかったり、太ももがパツパツだったりして一気にテンションが下がる。メンズも同じで、脚が長め前提のパターンだから、H&M デニムメンズを通販だけで選ぶのはなかなかのギャンブルに見える。

そこに拍車をかけてくるのがシルエットの種類の多さで、ぴったり細身のスキニー系、ゆるっとしたマム系、裾の広がったワイド系、さらにはハイウエストタイプまで混在している。細めに見えるラインのH&M スキニージーンズ、腰回りが楽そうに見えるH&M マムジーンズ、今っぽいシルエットのH&M ワイドデニム、ウエスト位置高めで脚長に見えそうなH&M ハイウエストデニム。どれも写真だけ見ると魅力的だし、値段も手が届きやすいからこそ、余計に「サイズ感だけは絶対外したくない」という気持ちが強くなってくる。

しかも日本での感覚だと、基準になりやすいのはユニクロのサイズ表記だったりするので、つい頭の中でユニクロジーンズと比べてしまう。海外ブランドの中でもZARAやGAPを愛用している人なら、ZARA デニムやGAP デニムとH&Mのサイズ感の差をなんとなく体で覚えていたりして、その感覚でサイズを決めるか、慎重になりすぎてカートに入れたまま数日眺めるか、という状態になりがちだ。

感想：H&Mデニムのサイズ感をざっくり言葉にしてみる

感覚的なことをあえて言葉にすると、H&Mのデニムは「ラインによって性格がバラバラな子どもたち」みたいな印象がある。タイト系のH&M スキニージーンズは、とにかく脚を細く長く見せたい人向けのストイック担当で、同じサイズ表記でもウエストから膝あたりまでピタッとフィットしてくるイメージが強い。普段ユニクロジーンズでスキニーを選んでいる人が、同じ感覚でH&M スキニージーンズを選ぶと、太ももやふくらはぎのシルエットが想像以上にくっきり出て、良くも悪くも脚のライン全部と向き合うことになる感じがある。

その一方で、テーパード気味のH&M マムジーンズは、腰回りと太ももに少し余裕があって、裾に向かって細くなっていくシルエットが多いから、サイズを少し上げてもゆるっとおしゃれに見えやすい。日本ブランドのマムジーンズと比べると、H&M マムジーンズは股上がしっかり深めなことが多くて、お腹まわりを包み込んでくれる安心感がある代わりに、ウエストがきついとかなり苦しく感じやすい。

トレンドのワイドシルエットに関しては、H&M ワイドデニムがまさに「脚をすっぽり隠してくれる布量多めタイプ」という印象で、脚のラインを出したくないときの強い味方という感じがする。ウエストだけ合わせてしまえば、太ももから裾までのラインはだいぶ自由度が高くて、丈感だけ気をつければ全身バランスをとりやすい。

ウエスト位置でいうと、H&M ハイウエストデニムは、骨盤の上のほうまでしっかり包み込んでくる感覚があるので、普段ローライズやミッドライズに慣れている人だと、座ったときや食後の窮屈さを強く感じるかもしれない。ウエストにゆとりがほしいなら、H&M ハイウエストデニムはほんの少しサイズアップして選ぶほうが、見た目も気持ちもラクになりやすいように思う。

他ブランドとの比較でざっくり言えば、ユニクロジーンズは日本人の体型に合わせた平均的なサイズ感、ZARA デニムはヒップや太ももがタイトなことが多くて、GAP デニムは全体的にゆとりのあるアメリカンなシルエット、というイメージがある。その中でH&Mは、細身シルエットではH&M スキニージーンズみたいに攻めたフィット感を出しつつ、リラックス系ではH&M マムジーンズやH&M ワイドデニムで一気に抜け感を出してくる、振れ幅の大きいブランドという印象が強い。

レディースだけでなく、H&M デニムメンズにも同じような空気があって、スキニー寄りのシルエットはかなり細身に、ストレートやワイドは一気にゆるく、というメリハリがはっきりしている。メンズで細身が好きな人は、ユニクロジーンズの同サイズより、H&M デニムメンズのほうが脚にフィットする、という感覚を持ちやすそうだし、逆にゆるいシルエットを求めているなら、最初からH&M ワイドデニムを候補に入れるほうが近道になりそうだと感じる。

性能：サイズ選びで意識しておきたいポイント

サイズ表の数字だけ眺めているとややこしく感じるH&Mデニムだけれど、いくつか性能的なポイントを押さえておくと、オンラインでもかなり選びやすくなる。まず、レディースでタイトめのH&M デニムレディースを選ぶときは、ヒップと太ももの実寸を一度メジャーで測っておくと安心感が違う。手持ちのユニクロジーンズを平置きにしてウエストとヒップと股下を測り、その数字を基準にH&M スキニージーンズやH&M ハイウエストデニムの商品ページのサイズ表と照らし合わせてみると、自分にとっての「ちょうどよさ」の位置が見えてくる。

ゆるめシルエット狙いなら、腰回りに余裕のあるH&M マムジーンズやH&M ワイドデニムを候補にして、ウエストはジャスト、ヒップや太ももに少しゆとりが出るサイズを選ぶイメージにすると、全身バランスがとりやすい。ストレッチの効いた素材なら、ぴったり目を選んでも履いているうちになじみやすいけれど、綿100％でハリのあるタイプのH&M デニムレディースやH&M デニムメンズは、最初からウエストとヒップに指一本分の余裕があるくらいのサイズを選んでおくと、動いたときにラクだと感じやすい。

丈に関しては、H&Mのデニム全般がやや長めに設計されていることが多いので、日本ブランドと同じ感覚で選ぶと、くるぶしより下にクッションがたまりやすい。ロールアップ前提で選ぶのももちろんありだけれど、すっきり穿きたい人は商品ページで股下の長さをチェックして、手持ちのユニクロジーンズやGAP デニムと照らし合わせておくと失敗が少ない。アンクル丈っぽく穿きたいなら、ワイドシルエットの中から裾短めのH&M ワイドデニムを選ぶのも手だし、脚長効果を狙うなら股上深めのH&M ハイウエストデニムと少し長めの丈を組み合わせるのもありだと思う。

メンズの場合も考え方は同じで、細身好きならH&M デニムメンズの中からスキニー寄りのフィットを選び、普段履いているZARA デニムやGAP デニムのウエスト実寸と見比べてみると、大きな失敗は避けやすい。ゆるめが好きなら、ワイドやストレート寄りのH&M デニムメンズで、ウエストはジャスト、太ももとふくらはぎにしっかり余裕のあるサイズを選ぶほうが、シルエット的には今っぽくまとまりやすい。

最終的には、H&Mのデニムは「シルエットの性格を理解して、自分の体型と相談しながら半サイズ〜ワンサイズのさじ加減を決める」感覚で付き合うと、かなり楽しく選べる存在だと思う。写真だけ見て迷ったときは、自分の定番になっているユニクロジーンズや、海外ブランド寄りのZARA デニム、GAP デニムを頭の中に並べて、それよりタイトに穿きたいのか、もっとゆるく穿きたいのかをイメージしてみる。そのうえで、スキニー派ならH&M スキニージーンズ、ゆるっと派ならH&M マムジーンズやH&M ワイドデニム、脚長見せ派ならH&M ハイウエストデニムを選ぶ、というざっくりした指針を持っておくと、「h&m サイズ感デニム」で迷子になりにくくなるはずだ。