サッカースパイクのサイズ感、どこまで攻める？ゆるく語る失敗しない選び方

事情編：サッカーのスパイクのサイズ感で迷子になる話

サッカーをしていると、スパイク選びって永遠のテーマみたいなところがありますよね。ショップに行けば、壁一面にスパイクが並んでいて、ネットで「スパイクサイズ感サッカー」と検索すると情報は山ほど出てくるのに、結局「自分は何センチを選べばいいの？」の答えがぼやけたまま終わることも多いです。特にネットでいきなりナイキマーキュリアルやナイキファントム GX、アディダスプレデターあたりを見ていると、「みんなハーフサイズ上げてる？ジャストでいける？きつめが正解？」と、サイズ感の沼にはまりがちです。

しかもメーカーごとに履き心地の噂が違っていて、ナイキ系は細めと言われたり、日本ブランドのミズノモレリア IIやアシックス DS LIGHTは幅広でも安心だと言われたり。部活の先輩は「試合用は少しタイト、練習用はちょいゆるめ」なんて言うし、ジュニアの子どもにナイキジュニアマーキュリアルを選ぶ親目線だと、「成長を考えたら大きめ？でもデカすぎると捻挫しそう…」という別の悩みも出てきます。

そんなこんなで、スパイクのサイズ感は「誰かに正解を教えてほしいけど、実は人それぞれ」というややこしい世界。ここではあくまでラフな感覚として、いろいろなスパイクの雰囲気と、サイズの攻め方・守り方をまとめてみます。

感想編：ブランドごとのサイズ感イメージをラフに並べてみる

まず、ナイキのスパイクたち。自分の中でナイキマーキュリアルとナイキファントム GXは「スピード系＝シュッと細身」というイメージが強いです。見た目からして足に吸い付くようなラインで、ジャストサイズだとかなりタイトに包み込まれる印象を持つ人が多い感じ。よりクラシック寄りなナイキティエンポレジェンド 10は、同じナイキでも少しだけゆったりめで、レザーの柔らかさで足当たりがマイルドという話をよく聞きます。ジュニア向けのナイキジュニアマーキュリアルは、大人モデルほど極端に細くない印象で、子どもの足にもそこまでシビアではない雰囲気です。

アディダスは、全体的に「タイト寄りだけどナイキほど尖ってない」みたいな感覚を持たれやすいブランドだと思います。アディダスプレデターは甲のフィット感がしっかりしていて、足と一体になる感じを好む人向けというイメージ。アディダス X クレイジーファストあたりはスピード系らしくスリムで、ボールタッチもかなりダイレクトに感じたい人が選んでいる印象です。アディダスコパピュアになるとレザーの柔らかさが前面に出てきて、同じサイズでも「ピタッとくるけど痛くなりにくい」と感じる人が多そうな、少し余裕のあるクラシカルな雰囲気があります。

一方、日本ブランドのミズノとアシックスは、サイズ感のイメージだけで言えば安心感の塊です。ミズノモレリア IIやミズノモレリア NEO IIIは、足幅がしっかりある人でも受け止めてくれそうな優しさがあって、レザーが足に馴染んでくると「これ以上ないフィット感」と語る人も多いモデル。ミズノモナルシーダ NEO IIIは、モレリア系の雰囲気を持ちながら価格的にも手を出しやすく、部活用・練習用としてちょうどいい立ち位置のスパイクという印象です。ミズノアルファはスピード系寄りのキャラですが、やっぱりどこかミズノらしい包み込むフィット感を残していて、「細いけど痛くない」ラインを狙っているように感じます。

アシックスは、部活グラウンドでよく見かけるイメージが強いブランド。アシックス DS LIGHTは、土グラ向けのしっかりしたアウトソールと、日本人向けの足型で、「とりあえずこれならハズレないよね」と言いたくなるような安心感があります。アシックス ULTREZZAはテクニカルなポジション向けの雰囲気があって、フィット感もタイト寄りですが、アシックスらしいクッション性のおかげで窮屈すぎないという印象を持つ人が多そうです。

ざっくりまとめると、ナイキとアディダスは「海外らしいスリムで攻めたフィット感」、ミズノとアシックスは「日本人の足を受け止めてくれる安心感」という雰囲気で語られることが多く、スパイクのサイズ感に迷っている人は、このイメージをスタート地点にすると考えやすくなります。

性能編：サイズ感をどう決めるか、ラフだけど実用的な考え方

ここからは、実際にサイズをどう決めていくかという性能寄りの話です。難しいことは抜きにして、まず大事なのは「今の自分の足の長さと幅を数字で知ること」です。かかとを壁につけて、かかとから一番長い指の先までをメジャーで測ってみるだけでも、なんとなく選んでいたサイズ感がはっきりしてきます。普段のスニーカーが26.5cmだからスパイクも26.5cm、というノリだけだと、「実は26cmがちょうどよかった」というパターンもけっこうありそうです。

サッカースパイクの場合、つま先がベタベタに当たるほど小さいとプレー中に指が痛くなるし、逆に指が泳ぐほど大きいとターンのときに足が中でズレます。感覚的には、立ったときにつま先に少しだけ余裕があって、走ったりボールを蹴ったりしても前に突っ込みすぎないくらいがちょうどいいライン。そのうえで、細身のナイキマーキュリアルやアディダス X クレイジーファストみたいなモデルは、足幅が細い人なら普段どおり、幅広さんならハーフサイズ上げてみる、くらいの気持ちで考えるとイメージしやすいです。

逆に、幅広・甲高で悩んでいる人は、最初からミズノモレリア IIやミズノモレリア NEO III、ミズノモナルシーダ NEO III、アシックス DS LIGHTあたりの日本ブランドを中心に見ていくと、サイズ選びのストレスが一気に減ると感じる人が多いと思います。レザー系のアディダスコパピュアやナイキティエンポレジェンド 10も、素材が足に馴染みやすいので、「最初は少しピタッとしていてもすぐ馴染んでくる」タイプとして候補に入れやすいモデルです。

子ども用のサイズ感はさらに悩ましくて、ナイキジュニアマーキュリアルのようなジュニアモデルを選ぶとき、「どうせすぐ大きくなるからワンサイズ上」と行きたくなるところです。ただ、あまりに大きすぎるとプレー中に足が中で動きすぎて、踏ん張りが効かなかったり、靴擦れや捻挫の原因にもなりがちです。感覚としては、つま先にちょっと余裕があって、走ってもかかとが浮きすぎないサイズを基準にして、成長したら買い替える前提で割り切ったほうがプレーは安定しやすいと思います。成長が早い時期なら、練習用はミズノモナルシーダ NEO III、試合用はミズノアルファやアディダスプレデターみたいに、用途で履き分けるスタイルもアリです。

ネットで買うときは「返品できるかどうか」もけっこう重要で、サイズ感が読みにくいアディダス X クレイジーファストや、初めて挑戦するアシックス ULTREZZAあたりは、できればサイズ交換しやすいショップを選んでおくと安心です。もし近くにショップがあるなら、先に店頭でミズノモレリア IIやナイキマーキュリアルなど代表的なモデルを試して、自分の足が「どのブランドで何センチくらいが基準なのか」を一度体感しておくと、そのあとネットで別モデルを選ぶときもかなり楽になります。

最終的には、スパイクのサイズ感は「攻めるか守るか」のバランスだと思います。タッチを研ぎ澄ませたいならナイキファントム GXやアディダスプレデターをジャスト寄りで攻めてみるのもアリだし、ケガをしたくない・長く走りたいならミズノモレリア NEO IIIやアシックス DS LIGHTを少しだけ余裕のあるサイズで選ぶ、という考え方もあります。スパイク選びに絶対の正解はないので、自分のプレースタイルや足の形と相談しながら、「これなら気持ちよくサッカーができそうだな」と感じるサイズ感を探してみるのが一番かな、というラフな結論です。