ファントム100徹底レビュー｜性能・打感・適性プレーヤー解説

テニスラケットを選ぶときに「柔らかい打感」「コントロール性の高さ」「スピンのかけやすさ」を重視する人なら、一度は名前を聞いたことがあるのがファントム100だと思う。薄めのフレームなのにしっかり飛び、扱いやすさと競技向けの性能を両立しているモデルとして、長く支持されてきたシリーズだ。

ここでは実際に使った人のインプレッションやメーカー情報を踏まえながら、ファントム100に向いているプレーヤー像や選び方のポイントを、できるだけわかりやすくまとめていく。途中で出てくる製品名には広告リンクを添えているので、気になるモデルはすぐにチェックできるようにしてある。

ファントム100の基本スペックと特徴を整理する
打感は“超ソフト”でインパクトがわかりやすい
スピン性能は16×18パターンがしっかりサポート
ボレーやサーブの扱いやすさも高い
ガット選びで性能が大きく変わる
どんなプレーヤーに向いているか
モデル選びに迷ったらどうする？
ファントム100を軸にラケット選びを楽しむ
ファントム100徹底レビュー｜性能・打感・適性プレーヤー解説
ファントム100の基本スペックと特徴を整理する
打感は“超ソフト”でインパクトがわかりやすい
スピン性能は16×18パターンがしっかりサポート
ボレーやサーブの扱いやすさも高い
ガット選びで性能が大きく変わる
どんなプレーヤーに向いているか
モデル選びに迷ったらどうする？
ファントム100を軸にラケット選びを楽しむ
ファントム100徹底レビュー｜性能・打感・適性プレーヤー解説

ファントム100の基本スペックと特徴を整理する

ファントム100は、競技層を中心に高い人気を持つプリンスの代表的な薄ラケシリーズの一つだ。現行の最新モデルである「プリンスファントム100（7TJ232）」
https://www.amazon.co.jp/s?k=プリンス+ファントム100+7TJ232&tag=opason-22
は、100平方インチ・305g・バランス315mm・フレーム厚20-22-20mmという構成で、シリーズの伝統である“しなり”と“柔らかさ”をしっかり受け継いでいる。

素材にはTeXtreme×ZYLONが採用され、フレーム上部のATS（Anti-Torque System）と組み合わせることで面の安定性が大きく向上している。この結果、薄いフレーム特有の柔らかい打感を残しつつ、ストローク時の面ブレを抑えて一定の飛びを確保できるようになった。

同シリーズの旧作である「プリンスファントム100 22（7TJ163）」
https://www.amazon.co.jp/s?k=プリンス+ファントム100+7TJ163&tag=opason-22
もスペック構成はほぼ同一だが、素材の組成が異なり、打ち応えや飛び方に少し違いがある。旧モデルはよりハードで球持ちが短め、新モデルはしなりとホールド感が増しているという評価が多い。

打感は“超ソフト”でインパクトがわかりやすい

ファントム100の魅力を語るうえで欠かせないのが、その柔らかく包み込むような打感だ。ホールド系のラケットが好きな人にはたまらないフィーリングで、振動がまとわりつく感じもなく、インパクトの情報がしっかり手に伝わる。

フレームが薄いため「飛ばなさそう」と思うかもしれないが、実際にはほどよくボールが伸びる。自然な球持ちの長さのおかげでコントロールがしやすく、ストロークの軌道を自分のイメージに沿って描きやすいのが特徴だ。

一方で、完全に“楽して飛ばしたい”人には向かない。ファントム100は適度にスイングを入れてこそ性能が引き出されるタイプなので、普段から中級以上のスイングスピードがある人にしっくりくる。

スピン性能は16×18パターンがしっかりサポート

スピンをかけやすい理由はいくつかある。

16×18というやや粗めのストリングパターン
薄いフレームによるしなりとホールド感
フェイス上部の安定性向上による回転効率のアップ

この組み合わせによって、トップスピンを強めにかけたときにはしっかり落ちてくれる軌道になる。スライスも引っ掛かりが良く、低く滑るようなボールを打ちやすい。

「プリンスファントムO3 100」
https://www.amazon.co.jp/s?k=プリンス+ファントムO3+100&tag=opason-22
などのO3シリーズと比較すると、O3のほうが乗り感は強いが、ファントム100のほうが打感とスピンのバランスが整っていて癖が少ないという声が多い。

ボレーやサーブの扱いやすさも高い

競技向けラケットというと、「ストローク特化」のイメージを持つ人もいるが、ファントム100はネットプレーでも扱いやすい。

薄いフレームで空気抵抗が少ない
トップライト寄りのバランスで振り抜きが軽い
柔らかい打感でタッチを出しやすい

こういった特徴が重なって、ボレーが苦手な人でもコントロールしやすい。特にスライス系のボレーで深さを調整したいときに扱いやすい。

サーブではフラットよりもスライス・スピンのほうが特徴を活かしやすい。コースを散らしたり、回転で変化をつけてポイントを取るタイプに向いている。

ガット選びで性能が大きく変わる

ファントム100はフレームが柔らかいぶん、ガットの種類で性格が変わる。

メーカー推奨はポリ系の「プリンス PHANTOM PRO」
https://www.amazon.co.jp/s?k=プリンス+PHANTOM+PRO&tag=opason-22
で、スピンとスピードを重視したプレーヤーとの相性が良い。

一方で、肘への負担を抑えたい人や、しなり感をさらに強調したい人はマルチフィラメント
https://www.amazon.co.jp/s?k=テニス+マルチフィラメント&tag=opason-22
やナチュラルガット
https://www.amazon.co.jp/s?k=ナチュラルガット+テニス&tag=opason-22
を選ぶケースも多い。テンションはやや低めにすると、ラケットの柔らかさを活かしやすい。

どんなプレーヤーに向いているか

ファントム100がフィットするのは、次のようなタイプだ。

柔らかい打感が好き
スピンとフラットのバランスを取りたい
軌道をコントロールしてラリーを組み立てたい
ネットプレーもそこそこ行うオールラウンダー
スイングスピードは中級以上

逆に、一直線に強烈なフラットを叩き込みたいタイプなら「プリンスファントムグラファイト100」
https://www.amazon.co.jp/s?k=プリンス+ファントムグラファイト100&tag=opason-22
や「プリンスファントムグラファイト107」
https://www.amazon.co.jp/s?k=プリンス+ファントムグラファイト107&tag=opason-22
のような、よりしっかりした打感のモデルが合いやすい。

モデル選びに迷ったらどうする？

新旧どちらも魅力があるため、以下の基準で選ぶとわかりやすい。

新モデル（7TJ232）
　→ 柔らかさ・ホールド感・扱いやすさを重視する人向け
旧モデル（7TJ163）
　→ 打感が硬めで球離れが早いほうが好きな人向け

価格差が出ていることも多いので、初めて薄ラケを使う人は旧モデルから入ってみるという選択もアリだと思う。

ファントム100を軸にラケット選びを楽しむ

ファントム100は、一度使うと「もっと上手く扱いたい」と思わせてくれる不思議な魅力がある。柔らかいのにしっかり飛ぶ、ホールドするのに球速も出せる。このバランス感覚こそが、多くのプレーヤーに愛されてきた理由だと思う。

テニススタイルは人それぞれ。だが、打感の良さとコントロール性、丁寧なラリーを大事にしたい人にとって、ファントム100は長く付き合える一本になるはずだ。