ランニングシューズを探していると、アシックスの名前は必ずと言っていいほど目に入ってきます。でも「サイズが小さめらしい」「幅がタイトだよ」みたいな話も同時について回るので、ネットで眺めているだけだと、結局どれを何センチで選べばいいのかモヤモヤしがちです。アシックス GEL-KAYANO 32やアシックス GT-2000 14のような定番モデルだけでも口コミが大量にあって、「ジャスト」「小さめ」「ワイド推奨」が入り混じっているので、サイズの世界はなかなかカオスだなあ、というのが最初の印象でした。
事情としてまず知っておいたほうがよさそうなのは、アシックスのランニングシューズは、ざっくり言うと「長さは表記どおり、横幅はやや細め」という傾向が強いことです。アシックス GEL-NIMBUS 27やアシックス NOVABLAST 5の説明を読んでいると、フィット感をかなり大事にしているのが伝わってきます。足とシューズの一体感を優先するから、どうしても「ゆったり」というより「ピタッ」とさせたい雰囲気があるんですよね。そこに日本人の幅広・甲高文化がぶつかって、「普段のスニーカーよりきつく感じる」という声が出てくるのかな、と想像しています。
しかもモデルごとに性格がだいぶ違います。安定系の代表格とされるアシックス GEL-KAYANO 32やアシックス GT-2000 14は、足を真ん中に戻してくれるガイド構造がしっかりしている分、ホールド感が強め。一方で、弾むような乗り味が話題のアシックス NOVABLAST 5やボリュームソールなアシックス SUPERBLAST 2は、クッションに余裕を持たせつつもアッパーはそこそこタイトにしてあって、サイズ表だけ見ているとイメージしにくい「ふわふわなのにホールドは強い」というバランスになっています。
ここからは、サイズ選びで迷うときの、かなり主観的な感覚の話です。ランナーの雑談やレビューを眺めていると、「とりあえず0.5cm上げるかどうか」がひとつの分かれ道になっているように見えます。標準ラストである2E前提で語られることが多くて、足幅が普通〜やや細めの人は、アシックス MAGIC SPEED 4やアシックス METASPEED SKY TOKYOのようなレース寄りモデルでも「普段と同じサイズでOK」という意見が散見されます。一方で、幅広・甲高を自認している人の話になると、「そもそも2Eはきついからワイド一択」「0.5cm上げるより3Eか4Eにしたほうが楽」といったコメントが目立ちます。
ワイド系モデルを見ていくと、イメージが少し掴みやすくなります。エントリー向けで人気のあるアシックス JOLT 5 EXTRA WIDEなんかは、「とにかく幅広でも履きやすく」という方向に振ってあって、サイズ表を見ただけでも余裕がありそうな雰囲気があります。同じくアシックス GEL-KAYANO 32 EXTRA WIDEのような4E展開モデルになると、「デイリーで長く走るための安心感」に振っている感じで、縦のサイズは普段どおりでも、横はかなり逃がしてくれそうです。アシックス NOVABLAST 5 WIDEやアシックス GLIDERIDE MAX WIDEあたりも、厚底の楽しさを維持しつつ、足幅がストレスになりにくいよう配慮されている印象があります。
逆に、スピード寄りのモデルはシビアです。アシックス MAGIC SPEED 4やアシックス MAGIC SPEED 4 WIDE、それからアシックス METASPEED EDGE TOKYOやアシックス METASPEED SKY TOKYOみたいなカーボンプレート系は、「足とシューズを固定してなんぼ」みたいな世界観なので、ジャストに近いサイズじゃないと性能がもったいないと言われがちです。その反面、少しでも小さく選ぶと爪先や小指が犠牲になりやすいので、「スピードモデルこそ、足幅に合っているかどうかを真剣に見たほうがよさそうだな」と感じます。
こうした感覚の背景には、シューズの性能面での思想があります。例えばアシックス GEL-KAYANO 32やアシックス GT-2000 14のような安定系は、ミッドソールとガイド構造で「ぶれない走り」を作るため、足がシューズの中で遊ばないようにアッパーをきっちりと締めたいはずです。だから幅に余裕を持たせすぎると、本来の安定性が少し薄まってしまう可能性があります。その点で、足幅が合う人は普段サイズ〜ハーフアップ、幅広の人はアシックス GEL-KAYANO 32 EXTRA WIDEのようなワイド・エクストラワイドに逃がす、という選び方が理にかなっていそうです。
クッション系のアシックス GEL-NIMBUS 27やアシックス SUPERBLAST 2は、ソール自体に厚みがあり、縦方向のゆとりも比較的確保しやすいカテゴリーです。それでも、足が前にずれて爪先をぶつけるのを防ぐため、つま先に指一本ぶんの余裕を残しつつ、甲と中足部はそこそこタイトに包み込む設計になっているように感じます。アシックス GLIDERIDE MAX WIDEのようなロング走向けモデルは、ロッカー構造で前へ転がる力を活かすために、サイズが大きすぎると「転がり感」がぼやけてしまいそうで、ここでもやはり縦は控えめ、幅は足に合わせて調整という考え方がしっくりきます。
日常レベルでサイズに悩みやすいのは、普段履きとランニング用のギャップかもしれません。街履きスニーカーをかなりルーズに履いている人が、いきなりアシックス NOVABLAST 5やアシックス MAGIC SPEED 4みたいなランニングシューズの世界に入ると、「なんでこんなに窮屈なんだ」と感じやすいはずです。でも、ランニング的には「ちょっと窮屈」が正解に近くて、そこから足幅や用途に合わせてワイド系のアシックス NOVABLAST 5 WIDEやアシックス JOLT 5 EXTRA WIDEを選んでいく、という流れが現実的なのかなと思います。
結局のところ、アシックスのランニングシューズは、「サイズ表だけでは語りきれないけれど、傾向は読み解ける」という微妙なラインにいるブランドだと感じます。長さは基本いつものセンチで考えつつ、走る距離やスピード、足幅の自覚に応じて、アシックス GEL-KAYANO 32やアシックス GT-2000 14のような安定系、アシックス GEL-NIMBUS 27やアシックス SUPERBLAST 2のようなクッション系、アシックス MAGIC SPEED 4やアシックス METASPEED SKY TOKYOのようなスピード系、そこからさらにアシックス JOLT 5 EXTRA WIDEやアシックス GEL-KAYANO 32 EXTRA WIDE、アシックス NOVABLAST 5 WIDEやアシックス GLIDERIDE MAX WIDEのようなワイド展開に枝分かれしていくイメージです。サイズ選びで悩んだときは、「縦はいつものサイズを基準に、幅と用途でモデルを振り分ける」というゆるい方針で、気になったモデルのサイズ表とレビューをニヤニヤ眺めながら、自分の足との相性を想像してみるのがいちばん楽しい時間かもしれません。
アシックスのランニングシューズ、サイズ感で迷ったときのゆるい話
ランニングシューズを探していると、アシックスの名前は必ずと言っていいほど目に入ってきます。でも「サイズが小さめらしい」「幅がタイトだよ」みたいな話も同時について回るので、ネットで眺めているだけだと、結局どれを何センチで選べばいいのかモヤモヤしがちです。アシックス GEL-KAYANO 32やアシックス GT-2000 14のような定番モデルだけでも口コミが大量にあって、「ジャスト」「小さめ」「ワイド推奨」が入り混じっているので、サイズの世界はなかなかカオスだなあ、というのが最初の印象でした。
事情としてまず知っておいたほうがよさそうなのは、アシックスのランニングシューズは、ざっくり言うと「長さは表記どおり、横幅はやや細め」という傾向が強いことです。アシックス GEL-NIMBUS 27やアシックス NOVABLAST 5の説明を読んでいると、フィット感をかなり大事にしているのが伝わってきます。足とシューズの一体感を優先するから、どうしても「ゆったり」というより「ピタッ」とさせたい雰囲気があるんですよね。そこに日本人の幅広・甲高文化がぶつかって、「普段のスニーカーよりきつく感じる」という声が出てくるのかな、と想像しています。
しかもモデルごとに性格がだいぶ違います。安定系の代表格とされるアシックス GEL-KAYANO 32やアシックス GT-2000 14は、足を真ん中に戻してくれるガイド構造がしっかりしている分、ホールド感が強め。一方で、弾むような乗り味が話題のアシックス NOVABLAST 5やボリュームソールなアシックス SUPERBLAST 2は、クッションに余裕を持たせつつもアッパーはそこそこタイトにしてあって、サイズ表だけ見ているとイメージしにくい「ふわふわなのにホールドは強い」というバランスになっています。
ここからは、サイズ選びで迷うときの、かなり主観的な感覚の話です。ランナーの雑談やレビューを眺めていると、「とりあえず0.5cm上げるかどうか」がひとつの分かれ道になっているように見えます。標準ラストである2E前提で語られることが多くて、足幅が普通〜やや細めの人は、アシックス MAGIC SPEED 4やアシックス METASPEED SKY TOKYOのようなレース寄りモデルでも「普段と同じサイズでOK」という意見が散見されます。一方で、幅広・甲高を自認している人の話になると、「そもそも2Eはきついからワイド一択」「0.5cm上げるより3Eか4Eにしたほうが楽」といったコメントが目立ちます。
ワイド系モデルを見ていくと、イメージが少し掴みやすくなります。エントリー向けで人気のあるアシックス JOLT 5 EXTRA WIDEなんかは、「とにかく幅広でも履きやすく」という方向に振ってあって、サイズ表を見ただけでも余裕がありそうな雰囲気があります。同じくアシックス GEL-KAYANO 32 EXTRA WIDEのような4E展開モデルになると、「デイリーで長く走るための安心感」に振っている感じで、縦のサイズは普段どおりでも、横はかなり逃がしてくれそうです。アシックス NOVABLAST 5 WIDEやアシックス GLIDERIDE MAX WIDEあたりも、厚底の楽しさを維持しつつ、足幅がストレスになりにくいよう配慮されている印象があります。
逆に、スピード寄りのモデルはシビアです。アシックス MAGIC SPEED 4やアシックス MAGIC SPEED 4 WIDE、それからアシックス METASPEED EDGE TOKYOやアシックス METASPEED SKY TOKYOみたいなカーボンプレート系は、「足とシューズを固定してなんぼ」みたいな世界観なので、ジャストに近いサイズじゃないと性能がもったいないと言われがちです。その反面、少しでも小さく選ぶと爪先や小指が犠牲になりやすいので、「スピードモデルこそ、足幅に合っているかどうかを真剣に見たほうがよさそうだな」と感じます。
こうした感覚の背景には、シューズの性能面での思想があります。例えばアシックス GEL-KAYANO 32やアシックス GT-2000 14のような安定系は、ミッドソールとガイド構造で「ぶれない走り」を作るため、足がシューズの中で遊ばないようにアッパーをきっちりと締めたいはずです。だから幅に余裕を持たせすぎると、本来の安定性が少し薄まってしまう可能性があります。その点で、足幅が合う人は普段サイズ〜ハーフアップ、幅広の人はアシックス GEL-KAYANO 32 EXTRA WIDEのようなワイド・エクストラワイドに逃がす、という選び方が理にかなっていそうです。
クッション系のアシックス GEL-NIMBUS 27やアシックス SUPERBLAST 2は、ソール自体に厚みがあり、縦方向のゆとりも比較的確保しやすいカテゴリーです。それでも、足が前にずれて爪先をぶつけるのを防ぐため、つま先に指一本ぶんの余裕を残しつつ、甲と中足部はそこそこタイトに包み込む設計になっているように感じます。アシックス GLIDERIDE MAX WIDEのようなロング走向けモデルは、ロッカー構造で前へ転がる力を活かすために、サイズが大きすぎると「転がり感」がぼやけてしまいそうで、ここでもやはり縦は控えめ、幅は足に合わせて調整という考え方がしっくりきます。
日常レベルでサイズに悩みやすいのは、普段履きとランニング用のギャップかもしれません。街履きスニーカーをかなりルーズに履いている人が、いきなりアシックス NOVABLAST 5やアシックス MAGIC SPEED 4みたいなランニングシューズの世界に入ると、「なんでこんなに窮屈なんだ」と感じやすいはずです。でも、ランニング的には「ちょっと窮屈」が正解に近くて、そこから足幅や用途に合わせてワイド系のアシックス NOVABLAST 5 WIDEやアシックス JOLT 5 EXTRA WIDEを選んでいく、という流れが現実的なのかなと思います。
結局のところ、アシックスのランニングシューズは、「サイズ表だけでは語りきれないけれど、傾向は読み解ける」という微妙なラインにいるブランドだと感じます。長さは基本いつものセンチで考えつつ、走る距離やスピード、足幅の自覚に応じて、アシックス GEL-KAYANO 32やアシックス GT-2000 14のような安定系、アシックス GEL-NIMBUS 27やアシックス SUPERBLAST 2のようなクッション系、アシックス MAGIC SPEED 4やアシックス METASPEED SKY TOKYOのようなスピード系、そこからさらにアシックス JOLT 5 EXTRA WIDEやアシックス GEL-KAYANO 32 EXTRA WIDE、アシックス NOVABLAST 5 WIDEやアシックス GLIDERIDE MAX WIDEのようなワイド展開に枝分かれしていくイメージです。サイズ選びで悩んだときは、「縦はいつものサイズを基準に、幅と用途でモデルを振り分ける」というゆるい方針で、気になったモデルのサイズ表とレビューをニヤニヤ眺めながら、自分の足との相性を想像してみるのがいちばん楽しい時間かもしれません。

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